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第29部「馳せる想い」

第29部「馳せる想い」



水辺  金崎vs成琴   同時刻
【バシャン!】
「キャッ!」
成琴は水に叩き付けられた
「男ナメンな」
『やっぱり・・・力じゃかなわない・・・』
【バシャッ・・・】
「!!」
金崎は成琴に向かって走り出した
そのまま右足をスイングさせた
【・・・ガッ!!】
しかし成琴は足下の石を拾い、足に当てさせた
そしてすぐに後方へと走り出す
「痛ッ・・・!」
金崎は、すぐ成琴の右足を掴み、岸へと投げた
【ジャッ!!】
「痛いっ!!」
「るせぇ、知るか。・・・悪いが早く・・・終わらせる」
「うるさぃ!!」
成琴が両手で銃を構える
【ガキッ!!】
その瞬間、金崎が銃を上に蹴る
そして、懐からナイフを出した
「・・・・!!」
成琴はすぐ腰元にあるナイフを取る
【・・・・・カッチャ】
二人は見合い、息を飲んだ
「・・・・・・」
「・・・クッ」
成琴の額に汗が見えた
【・・・ザッ!】
途端に金崎が右足の近くを蹴った
「!!」
成琴は一瞬ビクッとして金崎の足下を見てしまった
【ジャリッ・・・!!】
すかさず金崎は大きく一歩踏み込む
「キャッッ!」
金崎は、成琴の懐にいた
成琴の左手のナイフは金崎の右手の甲から見えていた
「・・・じゃーな、成琴」



『・・・・ゴメン、牧屋・・・。私、死んじゃった』



【グチュッ】

突き出したナイフは成琴の鳩尾に刺さる
【ゴボッ】
血液が逆流し、口から出た
ナイフを抜かずに髪の毛を掴む
「残念だったな・・・、モテ子ちゃんよw」
【ズズッ・・・】
金崎はナイフを抜き、何回も、何回も、刺しくり返す
「ギャァァァァ!!!!ぎゃああああああぁぁ!!!!!!」
それは、まるで・・・鳥が鳴いている様なものだった

「・・・まだ、喋れんだろ?」
「・・・ぎゃ・・・ぎゃぎゃ・・・ぎ・・」
「死にたく・・・ないか?」
「・・・・・あぁぁ・・・」
「喋れょ。今ぁ誰が口利いてんだぁ?あ?」
「・・・・・あぁ・・ぁ」
「そりゃあ・・・こんだけされりゃぁ・・・喋れねぇよなぁ・・・?おいっ!?」
ナイフを更に動かす
「あぁぁぁ!!・・・あぁぁぁぁぁ!!!!」
「まだ喋れんだろが。おい」
ナイフを腹部に刺す
「・・・早く、死にてぇよなぁ?」
「・・・・」
「まだ死んでねぇよなぁ?」
【・・・ズズズッ】
腹部のナイフを序々に上に動かしていった
「いてぇか・・・いたいかぁぁぁ!?」

『・・・こんな終わり方。。。嫌ッ』

成琴は、最期の力をふりしぼった

金崎のナイフを奪った
「なっ・・・!」
「・・・し、死になさい」

【ガキャッッ】

成琴はナイフを自らの首の機械に刺した




【ドォガッッーーーー】

「・・・なんだ、今の」
少し遠くにいた丸元にも、その音は届いた
「ま、いっか。早くデッドゾーン抜けないとな」


【シューーーーー・・・】

「・・・がっ。。。ががッ・・!」
金崎は生きていた、しかし
金崎の右手は肘から無くなっていた
「・・・くそぉ。。。やられた・・・・」

成琴は、鳩尾から上が無くなって倒れていた

右肩を成琴の着ていた服できつく巻いた
「・・・・がぁっ!!」
そして、落ちていたナイフを拾い立ち上がった
「・・・・よしっ、もう痛くねぇ。。。って、あっ」
金崎は気付いた、右手が無ければレーダーは無い
「うーん・・・・・ぁ、そだ」


ーーーー


「おっけ」
金崎は成琴の右手をナイフで切り落とし、機械を手に入れた
「おぉ、凄い。・・・ってあれ?俺レーダーに映ってない・・・」
成琴のレーダーによると、半径5mには誰もいなかった
「・・・・そうか、レーダーは全て右手の機械をさっしていたのか」
金崎は笑った、そして左手を見て本部の方向へと歩き出した
そして戦闘前に脱いだ上着を着た
【バッサッッ!!】
「・・・いざ、本部へ」





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